PCOSとは?多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状と原因


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多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは?多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状と原因

 

  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)って言われたけど、原因は何なの?
  • ストレスたまってたけど、関係あるのかなあ?
  • この症状はPCOSと関係あるの?

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)ってあまり聞いたことないし、診断されるといろいろな疑問が出てきますよね。
ここでは、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因について、PCOSの管理人アイが解説します。


 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは

本来の卵巣と次に排卵する卵胞
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、排卵障害で多く見られる症状です。

 

 

卵子は、卵胞という袋に入っていて、成熟するとこの袋が破れて排卵します。
しかし、卵子の成熟が遅くて、排卵しないままになってしまう人がいます。PCOSの卵巣:ネックレスサイン
すると、1cmくらいの卵胞がたくさん、大きくならないまま卵巣に一列に並んでいるような状態になります。
これが、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)です。

 

エコーで見ると、ネックレスのような形に見えるので、ネックレスサインともいいます。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の自覚症状

 

いくつか当てはまるだけの人も、すべて当てはまる人もいます。

 

  1. 月経周期35日以上など、月経不順。または無月経、月経過多など 
  2. 前は月経が順調だったが、今は不規則、など、時間による変化がある場合も。
  3. にきびが多い、毛深いなど、男性ホルモンによる症状
  4. 肥満
  5. 無排卵による不妊

卵胞
1の原因は、排卵しにくいためです。

 

2は、年齢とともにPCOSの症状が進んだため。
PCOSの症状:にきび
3は、男性ホルモンが多いため。

 

4は、肥満の人はインスリンという、血糖値を下げるホルモンが出やすくなっています。
すると、「インスリン抵抗性」ができて、これが男性ホルモンを増やし、排卵しにくくしています。

 

5は、排卵が起きない場合ですね。
排卵が起きる場合は、自然妊娠もあり得ます。

 

 

検査でわかる多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の症状

  • エコーで見ると、卵胞が卵巣に一列に並んでいる
  • 血液検査でLH(黄体化ホルモン)がFSH(卵胞刺激ホルモン)より高い

 

 

人により、次の症状もあります。

  • 血液検査で男性ホルモンが上昇
  • 血液検査でインスリン抵抗性が見られる(HOMA指数が1〜1.5以上)

 

 

いずれにせよ、エコーや血液検査でほとんど判明します。


多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が何故発症するのか、まだ、すべてのメカニズムが解明されたわけではありません。
現在ではいくつかの原因が重なって起きると考えられています。

ホルモンバランスの乱れ

普通の排卵でのホルモンバランス

まず、普通の排卵がどうやって起きているか見てみましょう。

 

排卵に関係するホルモンとして

  • LH(黄体化ホルモン)
  • FSH(卵胞刺激ホルモン)

という2つのホルモンがあります。
これは、脳下垂体というところから出ます。

 

普通の排卵におけるホルモンの働き

  1. FSH(卵胞刺激ホルモン)が出る
  2. FSHが卵巣の原始卵胞を刺激して、何個かが成長を始める。
  3. 卵胞が成長してエストロゲン(卵胞ホルモン)を出す。

    →エストロゲンの働きで一番大きな卵胞だけが育つようになり、残りの卵胞は成長中止。子宮内膜が厚くなり、精子の通りをよくする粘液を分泌。

  4. エストロゲンがピークになった頃、脳下垂体からLH(黄体化ホルモン)が出る
  5. LHに卵胞が刺激されて、卵子が子宮の中に排出される(排卵)
  6. 卵子が出てカラになった卵胞が、LHの働きで黄体に変化する。

    →黄体が黄体ホルモン(プロゲステロン)を分泌。

  7. 黄体ホルモン(プロゲステロン)が着床の準備をする。子宮内膜の血流を上げたり、基礎体温を上げたり。
  8. 受精しなければ、プロゲステロンが減る。古くなった子宮内膜が剥がれて生理が始まる。

 

という順番で、排卵や生理が起きます。
では、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)ではどうなっているのでしょうか?

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の場合のホルモン

 

PCOSの人のホルモンの働き

  1. FSH(卵胞刺激ホルモン)が少量出る
  2. FSHが卵巣の原始卵胞を刺激して、何個かが成長を始める。
  3. FSH(卵胞刺激ホルモン)が足りないので、卵胞がなかなか成長せず、エストロゲン(卵胞ホルモン)が出にくい

    →普通起きる「一番大きな卵胞だけが育つ」ということにならず、いくつかの卵胞がゆっくりゆっくり成長する

  4. 脳下垂体からLH(黄体化ホルモン)がたくさん出る
  5. LHに卵胞が刺激されるが、卵胞がそれほど育っておらず、排卵が起きない。いくつもの卵胞が卵巣の中にある状態になる(ネックレスサイン)
  6. LH(黄体化ホルモン)が、エストロゲン(卵胞ホルモン)に変化する前の物質、アンドロゲン(男性ホルモン)を作る
  7. 男性ホルモンとエストロゲンが多く、プロゲステロン(黄体ホルモン)が少なく、生理不順となる

 

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因にストレスは関係あるの?

FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)は、脳の「脳下垂体」から出ます。
さきほどの図の、この部分ですね。

 

ホルモンを出す脳下垂体と、脳下垂体に指令を送る視床下部

 

脳下垂体は、「間脳」の一部。
脳下垂体に「ホルモンを出しなさい」と指示しているのは、間脳の「視床下部」です。

 

 

この司令塔の「視床下部」は、自律神経を司っています。
ストレスを受けると、視床下部はストレスから身を守るために、自律神経のスイッチを切り替えます。
「緊張」をつかさどる「交感神経」が優位になるのです。

 

 

ストレスを受け続けると、自律神経が緊張しっぱなしになります。
すると、間脳からの指令が乱れて、ホルモンのバランスが崩れていきます。

 

ホルモンのバランスが崩れた結果、FSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体化ホルモン)のバランスが崩れることも起こります。

 

 

ストレスは、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の直接の原因ではありませんが、間接的にホルモンバランスの乱れに関与しています。


 

 

糖の代謝の乱れ(インシュリン抵抗性)

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)のもう一つの原因が、糖の代謝の乱れです。
これは、血液検査で「インシュリン抵抗性」があるかどうか見れば、こちらの原因が関わっているかどうかわかります。

 

 

インシュリンというのは、糖を分解するために分泌されるホルモンです。
食後、血糖値が上がりますが、インシュリンが分泌されて糖を代謝し始めると、血糖値が下がります。
インシュリン抵抗性とは、インシュリンの効きが悪くなること。
効きが悪いために血糖値が下がらず、脳が「血糖値が下がってないよ!もっとインシュリン出して!」と指示してしまいます。
すると、体の中にインシュリンが多すぎる状態になるのです。

 

インシュリンが排卵を邪魔する理由

 

インシュリンには、体をLH(黄体化ホルモン)に敏感にする働きがあります。
LH(黄体化ホルモン)は、男性ホルモン(アンドロゲン)を作って、それをエストロゲン(卵胞ホルモン)に変えます。
LH(黄体化ホルモン)に体が過剰に反応してしまった結果、男性ホルモンが増えすぎてしまい、卵胞の発育が悪くなってしまうのです。

 

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と肥満の関係

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で、インシュリン抵抗性がある人には、肥満の人が多くなっています。
ひとつには、インシュリン抵抗性のせいでもともと太りやすい、という理由があります。
が、もう一つの理由として

 

  1. 体脂肪に男性ホルモン(アンドロゲン)や、アンドロゲンが変化したエストロゲン(卵胞ホルモン)が蓄えられる
  2. 体内にたくさんアンドロゲンやエストロゲンがあるので、脳の視床下部が「バランスを取るためにLH(黄体化ホルモン)をたくさん作ろう」と判断する
  3. ホルモンバランスが乱れる

 

という状況があるようです。

 

また、肥満するとインシュリンが多く出やすくなります。

  • インシュリンのせいでLH(黄体化ホルモン)に敏感になり、体が過剰に反応してしまう
  • LH(黄体化ホルモン)が男性ホルモンを作りすぎてしまい、卵胞の発育が悪くなってしまう

 

という悪循環になっています。

 

 

このため、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の治療の一環として、運動や食事で肥満を解消することも行われています。


 

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